一夜二人転──天城康介と楊原あざみの場合


PC1:“特異点の魔獣(モノケロス)” 天城 康介(あまぎ こうすけ)(キャラシート)PL:しんごろ
PC2:“バルドラの蠍(                アンタレス)” 楊原 あざみ(やぎはら     )(キャラシート)PL:里村

メインログ雑談ログ

目次

プリプレイ

GM:今宵のシチュエーション内容!

【ジャーム】により【楊原あざみが『記憶を失ってしまう』】になってしまうという事態に陥る。
事態を解決するためには【原因であるジャームを見つけ出し討伐する】を進行する必要がある
最後の障害として【ジャーム本体】が出現します。


GM:そうした訳で今宵の一夜二人転──「天城康介と楊原あざみの場合」を始めさせて頂きます! あゆーれでい?
天城 康介:イェア!
楊原 あざみ:よろしくおねがいします

GM:では今宵のヒーロー天城くん、自己紹介をどうぞ
天城 康介:は…!

天城 康介:「なるようになる……じゃあ、ないよな。何とかする。そう、思っていたいんだ」
天城 康介:星辰館高校に通う学生かつ、UGNイリーガルエージェント。4年前の、崩落戦のとある現場におけるただ一人の生存者。
天城 康介:奇妙な強運を引き寄せることから、UGN等からは“特異点”のひとりと見られている。
天城 康介:……"特異点"の意味が何だか妙な具合になっているような気がするのは、まあ、うん。
天城 康介:能力的にはキュマイラ/オルクスの鈍足アタッカー。カバーリングと、能力値により多少のミドル性能がございます。
天城 康介:ロイスについては割愛!
天城 康介:以上、よろしくお願いします。
GM:ありがとうございます! 今日も期待してます(色々と
GM:次いで今宵のヒロインあざみさん、自己紹介お願いします!
楊原 あざみ:はい。

楊原 あざみ:楊原あざみ(やぎはら・─)。UGN清掃局(証拠隠滅チーム)所属のエージェントです。
楊原 あざみ:戦闘任務に出ることも少なかったですが、人手がカツカツのN市に転任になってからは作戦部門に回されるようになりました。
楊原 あざみ:年齢30歳。時間加速能力を持つバロール/ハヌマーン(変異種)で、その副作用で見た目が幼いですね。
GM:合法
楊原 あざみ:昔、数少ない実戦に回された潜入任務で、康介くんと縁がありまして。今は……まあ、遅咲きの青春というところです。
楊原 あざみ:ロイスについてはやはり省略。以上。何か他にありますか?
GM:オッケーです。ありがとうございます。あとはライブ感に任せてコロコロ転がしてまいりましょう。

GM:一夜二人転──天城康介と楊原あざみの場合

オープニングフェイズ

GM:シーンPC:天城康介&楊原あざみ
GM:※FHエージェントと交戦。結果あざみさんが記憶を失ってしまうシーンです。
GM:侵蝕率をお願いします。
天城 康介:天城 康介の侵蝕率を+10(1d10->10)した(侵蝕率:33->43)
楊原 あざみ:1d10+31
DoubleCross : (1D10+31) → 7[7]+31 → 38

GM:第九支部管轄区域──
GM:同・休日のオフィス街──

GM:本来であればやや閑散としているはずの休日のオフィス街に、
GM:人々の悲鳴──そして戦闘が奏でる激しい音が鳴り響いています。
笠根健吾:「なるほどなぁ、UGNの若いもんもやるもんだ──」
GM:飄々と、手にした黒い剣を振るうは、FHリベンジャーズセルのエージェント
GM:“導きの剣(ガイディングソード)”笠根健吾。
GM:相対するは支部よりの連絡を受け、現場へと駆けつけた天城康介と楊原あざみ。
GM:現着したときには既に何名かの犠牲者が生じており、
GM:何名かが、呆けたように地面へとうずくまっています。
GM:そして現在。あなた方二人は逃げ惑う人々を庇うようにして、絶賛戦闘継続中です。
天城 康介:「やるもんだ、なんて言われても─」
天城 康介:「嬉しくもなんともないんだよ、この野郎……!」
天城 康介:緊急とあってか、レネゲイドの励起は充分ではなく。歪な甲冑は、右半身を覆うに留まって。
天城 康介:剣槍も、普段のような鋭さには遠く。それでも、食い下がるように切り結ぶ。
笠根健吾:「いやいや大したもんだ。オレの教え子たちでも、ここまでのレベルに至ってるやつは下よりは上のほうだったからな──」
GM:無軌道に思えるその剣の動きで、器用にモノケロスの剣槍を弾くガイディングソード。
GM:がっちりとした体格に無精ひげ。
GM:歴戦の戦士と評するに相応しいその壮年の男性は、飄々とした声音と動きで、重い一撃を余裕を持って凌ぎきります。
楊原 あざみ:その隙間に、掌に浮かべた赤い魔眼から、光条を打ち込みますが……
楊原 あざみ:そもそも乱戦に差し込むのには向いた能力ではないので。牽制に留まります。
GM:状態を逸し、光条を「ひょい」っと躱す。
笠根健吾:「それに判断もいい。味方に向けて撃つのは、なかなかできることじゃないぞ」
笠根健吾:「まあ、当てないようにしてるウチには、当たらんもんだが」
天城 康介:「……知っててくれてるからな、こっちのクセは。─そんな軽口を叩いてられるのも、今の─」
GM:牽制に専念した挙動を読み切り、からかうように──
天城 康介:今のうちだ、と。牽制で出来た隙に、力任せの斬撃を叩き込む。─が。
GM:びょうっ!
GM:斬撃が、横から突然吹いた突風によって、真横へと流されます。
天城 康介:「んなッ……!?」
天城 康介:体勢が崩れる。晒した隙は、それこそ致命的。
楊原 あざみ:「康介くん!」
笠根健吾:「今のウチ──がなんだって?」
楊原 あざみ:巻き込む覚悟で、間をカットするためだけの角度に光条を放つ。
GM:その瞬間、馬のような威力の前蹴りが、土手っ腹に叩き込まれます!
天城 康介:「ッ、あ……!」
天城 康介:光が、頬を掠めて。その発射点へと体は吹き飛ばされる。
笠根健吾:「さて──」
GM:そして男が、黒い剣の刃を指で撫ぜます。
天城 康介:─せめて、巻き込むまいと。半ば倒れ込むように、あざみさんの眼前へと転がって。
GM:刀身がその黒い色よりなお昏い、漆黒の光に包まれて──
楊原 あざみ:小さな体で、康介くんを庇うように前に出ます。
笠根健吾:「──────」
楊原 あざみ:前に出る康介くんの傷のほうが致命的ですから。私なら、どうとでもなります。
GM:瞬時に間合いを詰められ、その刃が天城康介へと突き立てられる!
天城 康介:細くてちいさな背中を。頼もしそうに、或いは呆けたように見上げていたのは一瞬で。
GM:──かに見えた瞬間、身を投げ出した楊原あざみの胸に、刃が深々と突き立てられます!
天城 康介:「─ぁ」
天城 康介:「あざみさんッ!!」
GM:どくん、どくん、どくん──
GM:なにか、大切なものが、『喰らわれる』感覚。
楊原 あざみ:「っ──!」
楊原 あざみ:ただの攻撃ではない。と気付いたときには、遅かった。
GM:吹き上がる鮮血と同時に、それよりも尚大事なものが失われている感覚を、あなたは覚えます。
GM:どくん、どくん、どくん──
天城 康介:ヒビの入った甲冑を自ら砕きながら。立ち上がって、手を伸ばそうとした時には、既に。
天城 康介:目の前で。赤い血が、ぽたりと。
笠根健吾:「ちっ──」
GM:目標以外のモノを貫いた事実に舌打ちし、間合いを取って仕切り直すガイディングソード。
GM:楊原あざみの瞳に、退いた敵と駆け寄る男の姿が映りますが
GM:意識が混濁し、状況を正確に把握できません。
天城 康介:「…ッ、お前……!」
楊原 あざみ:ぼんやりと、それを見ています。
GM:と──
笠根健吾:「?」
天城 康介:今なら、一息で飛び掛かることができる距離。仕掛けるなら今。けれど。
GM:女に剣を突き刺したエージェントが見せる、怪訝な表情。
GM:確認するように、その剣を軽く奮って──
天城 康介:腕を伸ばしたのは、結局。血を流す、大切な人の方で。─結果的に、それは。
笠根健吾:「──なんだ『オマエ』は?」
天城 康介:「……何を、した」
天城 康介:自分の服が赤く染まることは気に留めず。小さな体を抱き起して、眼前の"敵"を睨む。
GM:声には答えず、ただぼんやりと立ち尽くす女に目を向けて──
笠根健吾:「──念の為だな、仕切り直しだ」
GM:そしてFHエージェント、ガイディングソードは懐から取り出した煙幕弾を地面に叩きつけ、
GM:その姿を、眩ませました。
GM:※《瞬間退場》が使用されました。
GM:後に残されたのは、あなた──天城康介と、ぼんやりと立ち尽くす彼女──楊原あざみのみとなります。
天城 康介:「っ……!」
楊原 あざみ:胸元から肩口。ざっくりと切り裂かれて。首に巻いていた赤い石のついたチョーカーが、千切れて足元に転がっています。
天城 康介:追うべきか否か。それを判断するのが、本来は先なのだろうけれど。まずは。
天城 康介:「……あざみさん。あざみさん……!」
楊原 あざみ:「…………」戸惑うように、ゆっくりと顔を上げる。
天城 康介:座学で聞かされた応急手当、その知識をなんとか引きずり出して。上着、ハンカチ、その他手持ちの道具でやれることを─。
天城 康介:しようと、して。
楊原 あざみ:じっと、目を合わせて。すでにリザレクトでふさがり始めている傷のことは、気にする余裕がないようで。
天城 康介:「……あざみ、さん?」
楊原 あざみ:「…………。あの」
天城 康介:向けられる視線に、違和感を─嫌な予感を、覚える。
楊原 あざみ:「誰ですか。あなた」
天城 康介:「ッ……」
天城 康介:何が起こったのか察する直感も、推測する知識もないけれど。
楊原 あざみ:「……ごめんなさい。あの、傷の手当はいりませんから。治るので」
天城 康介:「……ああ。ええと」
天城 康介:「……名前を、聞いてもいいかな」
楊原 あざみ:「あの。楊原です。楊原あざみ」
楊原 あざみ:「UGNの人……ですか。すいません、どうもまだ、顔が覚えられなくて」
天城 康介:「……天城。天城、康介」
天城 康介:きゅう、と。何かが締め付けられるような感触を覚えながら、そう名乗って。
楊原 あざみ:「天城さんですか。あの、いまこれは。どういう状態で……」
楊原 あざみ:「……天城さん?」
天城 康介:「……俺じゃあ、きっと、上手く説明できない。……UGNの人間なのは、確かだけど」
天城 康介:名を呼ばれて、ようやく。自分が、眉間に皺を寄せて黙り込んでしまっていたことに気付く。そして。
天城 康介:─このひとの瞳が。普段の、幼さの中に落ち着きを感じさせるそれとは、違ってしまっていることにも。
天城 康介:「……一緒に、来てくれるか。この街にも、UGNの支部がある」
楊原 あざみ:「……」
楊原 あざみ:「はい。わかりました。よろしくおねがいします」
天城 康介:「うん、よろしく。─あざみさん」
楊原 あざみ:「……?」
天城 康介:少しだけ迷った後、結局、いつものように名前を呼んで。並んで─手が触れ合うことなく、歩き出して。
楊原 あざみ:少し遅れて、小走りでついていきます。
天城 康介:ふと、視線をやった足元。落ちているものに気が付く。
天城 康介:─赤い石。赤い布。ふたつで一揃いのそれのうち、片割れ。
天城 康介:千切れてしまったそれを、そっと拾い上げて。ポケットに仕舞って。
天城 康介:「……ごめん。行こう」
楊原 あざみ:頷く。
天城 康介:今度は、自分が。少し早足で、彼女に追いついて─。
GM:見知った彼女の知らない姿に戸惑いながら──

GM:シーンエンド

GM:ロイス操作が可能です。
天城 康介:あざみさんには初期で所持しているので、これをPの幸福感はそのまま表にしつつ、Nを不安に書き換え。
天城 康介:“導きの剣(ガイディングソード)”笠根健吾に「執着/■憎悪」で取得。
天城 康介:以上にて!
楊原 あざみ:「???:天城康介:慕情/○忘却」。で、以上です。
GM:ありがとうございます。
GM:では、今回クライマックス時のワンナイトフィーバーの代わりに、この時点でビギンズナイトが発生します。効果は──
GM:≪ビギンズナイト≫
GM:オープニング終了時、侵蝕率を100%にまで上昇させてもよい。
GM:この効果を受けた場合、衝動判定時に侵蝕率は上昇しない。
GM:また、戦闘終了時に侵蝕率が50%低下する。
GM:といった内容となります。
楊原 あざみ:他に何か
楊原 あざみ:今説明する内容はありますか?
GM:はい、今の次点では無いと思います。
天城 康介:は、了解です。
天城 康介:頂いておきましょう。こちら、ミドルはダイス頼りなので、数を確保しておきたい。
楊原 あざみ:では、効果は受けません。以上です。
GM:了解です。
GM:ではミドルフェイズに移行しますね。

ミドルフェイズミドルフェイズ:FS判定1ラウンド目

GM:シーンPC:楊原あざみ&天城康介

GM:それではFS判定に移行して頂きます。
GM:まずはハプニングチャートをROCしてしまいましょう。
天城 康介:うす、その前に登場侵蝕かな?
GM:あ、そうですね。失礼しました。
楊原 あざみ:そうですね。
GM:まずは登場侵蝕率をお願いします。
楊原 あざみ:1d10+38
DoubleCross : (1D10+38) → 3[3]+38 → 41

天城 康介:天城 康介の侵蝕率を+8(1d10->8)した(侵蝕率:100->108)

GM:ではどちらかが、ハプニングチャートをROC願います。
天城 康介:初手は頂きましょうか。
天城 康介:1d6
DoubleCross : (1D6) → 2

GM:2:事態が深刻化する。状態変化の進行・周囲への拡大など
GM:ラウンド中の判定難易度を8に変更する。
GM:ですね。
天城 康介:難易度は良いとして、初手深刻化。
GM:深刻化の内容はとりあえずおいておいて、判定だけしてしまいましょうか?
GM:使用技能:≪情報:噂話≫ ≪情報:ウェブ≫
GM:難易度:6(このラウンドは8
GM:最大達成値:9点
GM:目標進行値:4
GM:財産点使用可能。
GM:特殊ルールとして、片方が支援判定を行い、成功した場合、もう片方の達成値を+3し、最大達成値を10とする。
GM:未クリアで4Rが終了した場合、強制的にクライマックスに移行する。ペナルティとしてクライマックスシーン開始時に暴走・放心付与。
GM:GMが認めた場合、イージーエフェクトによる修正を適用可能。
GM:となります<FS判定
天城 康介:各々1点ずつ積み上げる、でいいかな、ここは。
GM:また粘土さんシステムにあやかって、支援エフェクトで他方を支援した場合も、最大達成値が開放されて10になるとします。
天城 康介:(こちらは財産点も多少ある)
楊原 あざみ:天城さんがコネ込の6dで基礎点1ですか。
天城 康介:ですです。
天城 康介:あ、違う。コネ込みで8dに!
GM:侵蝕ボーナスをお忘れなく
楊原 あざみ:……こちらが支援入れると達成値10に出目6要求、入れないと達成値8に出目7要求。財産まで入れることを考えると天城さんに支援入れて振ってもらったほうが良さそうですね。
楊原 あざみ:私はほぼ必ず成功しますから。
天城 康介:なるほど。…お願いできますか。
GM:じゃああざみさんがまずは支援ですね。判定お願いします。
楊原 あざみ:はい。では、支援判定を。マイナーアクションで《アクティベイト》6。
楊原 あざみ:HP20の侵蝕率45
楊原 あざみ:2dx+6
DoubleCross : (2R10+6[10]) → 3[1,3]+6 → 9

楊原 あざみ:はい。支援は通しましたので、達成値+3して判定を。
天城 康介:ありがたい。では、情報:噂話でコネも込みの。
天城 康介:8dx+1+3
DoubleCross : (8R10+1+3[10]) → 10[1,2,7,8,10,10,10,10]+9[2,2,2,9]+4 → 23

天城 康介:ダイスどうした。
GM:爆発! では進行は2/4となりました。順調。
GM:──────
GM:────
GM:──

GM:楊原あざみ──そして他の犠牲者の症状を無線で報告したところ、ガイディングソードが用いていた剣の正体が確認できました。
GM:それは“エクスイーター(想い出喰らい)”と言う名の遺産です。
GM:斬りつけれた者の『想い出』を食らうと言われている魔剣で。
GM:失われた記憶は、今この瞬間にも剣に「消化」されているはずです。
GM:記憶を取り戻すには、剣を破壊するしかありません。
GM:もっとも、時間が立ちすぎてしまえば──

GM:──────
GM:────
GM:──

天城 康介:─N市、第九支部管轄区域内、某所。
天城 康介:"知り合い"に相談した結果、既存のデータからおおよその情報は揃って。ならば、支部で堅苦しく話を聞くよりは…と。
天城 康介:─そんな「アドヴァイス」をもらって、そして─。
天城 康介:それとなく人払いのされたカフェの一席。彼女はテーブルの対面に座っていて。
楊原 あざみ:少しおどおどとした様子で、周囲に視線を彷徨わせている。
楊原 あざみ:目の前に置かれた、"じゃあこれで"でオーダーされたカフェオレのカップには手もつけていない。
天城 康介:「……ええと、あざみさん」
天城 康介:「甘いのは、苦手……だっけ」
天城 康介:自分の前には、同じく「これで」と頼んだブレンドコーヒー。正直、何を頼むか、などと考える余裕はなかった。
楊原 あざみ:「ああ、いえ、その、こういうの……」
楊原 あざみ:「……こういうところは慣れないので。いただいたほうがいいですよね」
楊原 あざみ:少しぬるくなったカップを口に運ぶ。ひとくち音も立てずに飲んで、ソーサーに戻す。
楊原 あざみ:「甘いもの、好きですよ。……あ、他に何か食べたいとか、そうじゃないです。平気ですから」
楊原 あざみ:だいたい、砂糖も入れていない。まあ本格的なコーヒーとはいえ、ミルク割だから大丈夫だろうけど。
天城 康介:慣れない、というのは。単に来る機会がなかったとか、そういうレベルの話ではないことは、知っている。
天城 康介:「……うん。なら、良かった」
天城 康介:だから、そう言葉を返していても。眉間に皺を寄せて、まるで、何かに怒っているような─。
楊原 あざみ:「はい。ありがとうございま…っ」
楊原 あざみ:びくっと身体を引きつらせる。
天城 康介:「……ぁ」
楊原 あざみ:なんのことはない。席の後ろを、二人連れの客が通り過ぎただけだ。
楊原 あざみ:「…………」
楊原 あざみ:「足音にびっくりしただけです」
天城 康介:「……」
天城 康介:それが、言葉通りだったとしても。そうなるに至った理由も、また同じように。だから。
天城 康介:「……じゃあ、改めて」
天城 康介:努めて、柔らかな声と表情で。
天城 康介:「あざみさん。……今の、きみの年齢は」
天城 康介:"きみ"、と。この人に対しては、初対面の時以来の呼び方で。
楊原 あざみ:「十一歳か……十二歳だったと思います」
楊原 あざみ:「ふざけているわけじゃなくて。ちょっとまだよく覚えきらなくて」
天城 康介:「……うん。見た目も、丁度そのくらい、だと思う」
天城 康介:「そして、UGNに所属したばかり」
楊原 あざみ:「はい」
楊原 あざみ:「グリーン清掃さんで、お世話になっています」
楊原 あざみ:清掃局のダミー会社……ということまでは知らなくても、実際に、今の楊原あざみが務めている先になる。
楊原 あざみ:「そう思っているんですけど……」
天城 康介:「……調べてもらった記録の通り、だ。その服も、確か会社の」
楊原 あざみ:支部との連絡に使って卓上に置かれた、天城さんの携帯電話…スマートフォンをじっと見ている。
天城 康介:─その視線に気づいて、ようやく思い至る。
楊原 あざみ:「はい。会社でいただいてるユニフォームです。社員ではなくて、篠原さんの娘ということで…」
天城 康介:「……きみがUGNに入ったのは、200X年で」
天城 康介:ぽつぽつと語られる、彼女の認識上での現状を。
天城 康介:「今は─」
楊原 あざみ:「……何年なんですか?」
天城 康介:─現在の年、日付を告げて。流れる認識に、留め板を立てるように。
楊原 あざみ:「…………」
楊原 あざみ:「二十年…くらい…?」
楊原 あざみ:「タイムスリップ?」
天城 康介:「……違う。違うんだ、あざみさん。きみは、その姿のまま」
天城 康介:「……30歳に、なって。今、この街で生きている」
楊原 あざみ:曖昧な笑顔。
楊原 あざみ:「冗談ですよね」
天城 康介:「本当だ」
天城 康介:至極真顔で。
楊原 あざみ:「信じられません」
天城 康介:「俺も、最初は」
天城 康介:「─27歳のきみに、初めて会った時は。中学の制服を着たきみを、子供扱いした」
楊原 あざみ:「は?」
楊原 あざみ:少し間があって、指折りして。
楊原 あざみ:「四年? ……あの。天城さん、私と……楊原あざみと、どういう関係なんです」
天城 康介:「……俺と、きみは。今から遡って、4年ほど前に出会って、一度別れて。そして、1年ほど前に、また会った」
天城 康介:「そして、……去年の、クリスマスに」
天城 康介:「……恋人同士に、なった」
楊原 あざみ:「………………………」
天城 康介:躊躇いは僅か。隠すべきことではない、隠したくない、と。そんな意志を込めて、はっきりと。
楊原 あざみ:がた、と椅子が揺れる。
楊原 あざみ:「正気?」
天城 康介:「正気で、本気だ」
楊原 あざみ:「十一歳相手でも、三十歳相手でも、お」
楊原 あざみ:「おかしいですよ。それは。おかしいんじゃないですか」
天城 康介:「……30歳のきみにも、諭されたりもしたけど」
天城 康介:「どうしようも、ないだろ。……好きになったんだから」
楊原 あざみ:「……おかしいですよ」
楊原 あざみ:「私相手なんて。おかしいです」
楊原 あざみ:嫌な沈黙が少し。
楊原 あざみ:「それで……」目をそらす
楊原 あざみ:「……どうすればいいんですか。記憶喪失でもいいです、その話もいいです」
楊原 あざみ:「さっき、電話? ですよね。してましたよね」
天城 康介:「…………」
楊原 あざみ:「天城さん」
天城 康介:何か言葉にしようとして、けれど。
天城 康介:「……きみの記憶を、取り戻す。それも、出来るだけ早く」
天城 康介:「きみを傷つけた剣と、それを持ってた奴を覚えてるか。そいつを、倒すんだ」
天城 康介:「俺と、きみとで」
楊原 あざみ:「……なんとなくは。覚えてます。けど」
楊原 あざみ:「私、戦闘はあんまり。訓練所でもそう言われましたし…清掃のほうが向いてるだろうって」
楊原 あざみ:「やっぱり、私じゃないんじゃないですか」
天城 康介:「ううん。間違いない」
天城 康介:「戦いには向いてない、って。……実際、戦う時も─そうじゃない時も、平気な顔で無理をして」
天城 康介:「それでも、いつも最後は。ちょっと怒ったみたいに笑ってくれる」
楊原 あざみ:「かぞ……知り合いみたいなこと言うんだ……ですね」
天城 康介:「……そうなれたらな、って思うよ。色々と、複雑なことになったけれど」
天城 康介:零しかけた言葉に、そう、小さく応じて。
天城 康介:「……うん。俺の好きな楊原あざみは、そういう人で。それは、間違いなく」
天城 康介:「きみが生きる先にいるんだと、思う」
楊原 あざみ:なんとも言えない表情で、じっと顔を見て。
楊原 あざみ:「……わかりました。お仕事なら、やります。……なんでも」
楊原 あざみ:すっかり冷めたカフェオレを飲み干す。
楊原 あざみ:「行きますか。あの、天城さん」
楊原 あざみ:……引っ込み思案ではあるが、言い出すと積極的なあたりは、あまり変わらないようではある。
天城 康介:「……うん」
天城 康介:いこう、と。応える言葉には。ほんの少しだけ、安心したような色が─。

GM:──────
GM:────
GM:──

ミドルフェイズ:FS判定2ラウンド目

GM:FS判定、2R目。
GM:ハプニングチャートをROC。今度はあざみさんかな?
楊原 あざみ:そうですね。行きます。
楊原 あざみ:1d6
DoubleCross : (1D6) → 1

GM:引きましたね
GM:1:支部員など共通の知り合いに出くわす。GM・見学席等に知り合いのPCがいれば出演してもらうとよい
楊原 あざみ:来ましたねえ。
GM:ラウンド中の使用技能を≪意志≫に変更する。
天城 康介:Oh……。
GM:まあまずは判定をしてしまいましょう。話はそれからだ
楊原 あざみ:では、まず1R目と同じ流れで支援判定を。
GM:ういす、お願いします。
天城 康介:は、まずは支援待ち!
楊原 あざみ:《アクティベート》、2HPペイして意志判定。能力訓練も起動。
楊原 あざみ:4dx+4>=6
DoubleCross : (4R10+4[10]>=6) → 10[3,6,9,10]+10[10]+1[1]+4 → 25 → 成功

楊原 あざみ:通しました。お願いします。(侵蝕49、HP19
天城 康介:ありがたい!では先ほどと同じく噂話で。
天城 康介:8dx+1+3
DoubleCross : (8R10+1+3[10]) → 10[1,3,3,5,6,10,10,10]+7[1,6,7]+4 → 21

天城 康介:問題なく。
GM:うす、進行値は4/4となりました。このラウンド終了後、クライマックスにノーペナルティで突入可能です。
楊原 あざみ:よし。
天城 康介:ヤー!
どどんとふ:「速水 やどり」がログインしました。

GM:──────
GM:────
GM:──

天城 康介:─対象の潜伏場所が判明した。その近くまで案内するので、支部から車を回す。そんな連絡があったのが、つい5分ほど前のこと。
天城 康介:「……うん。やっぱり、頼りになる」
楊原 あざみ:「支部長さんですか。どんな方なんです」
天城 康介:「……どんな、と言うと……うん。凄い子だよ。……今の……12歳くらいのあざみさんと、同じくらいの年で」
天城 康介:「一所懸命、戦ってる。……最近は、未来を勝ち取るんだ、ってよく言ってるな」
楊原 あざみ:「へえ。すごいですね…」
天城 康介:近づいてくるエンジン音。視界に入った車体は、まさしく伝えられたとおりのもの。
天城 康介:「きみにも、一度会ってもらえればな、って。そう思うよ。……この状況じゃあ、なかなか─」
天城 康介:ふたりの前に車が留まって。後部ドアの取っ手に手を掛ける。
天城 康介:「難しいかも、しれないけ……ど……」
天城 康介:半自動の扉が、ゆっくりと開いて─。
楊原 あざみ:「…………」
速水 やどり:「はい、お待ちしておりました」にこりと微笑む、影。
天城 康介:「…………」
天城 康介:「やど、り?」
天城 康介:間の抜けたような声で、名を呼ぶ。
楊原 あざみ:「?」
楊原 あざみ:「よろしくおねがいします」会釈。
楊原 あざみ:同じどしくらいだとやりにくいなあ、くらいの空気だ。
速水 やどり:「はい、速水やどりですよ。……あなたの、なんて付けた方がお好みでしたかね? こうすけさん」微笑みを崩さないまま。
楊原 あざみ:「…………」
楊原 あざみ:「ナンパが趣味ですか?」
天城 康介:「違ッ……!?」
天城 康介:肺の底から絞り出すような、呻き声めいた声。目を閉じて、呼吸を数度。
天城 康介:「……その、だな。あざみさん。……この子が、第九支部……この街に13ある支部のひとつを預かる支部長で」
天城 康介:「……30歳のあざみさんの、ライバルで」
天城 康介:「……俺が、好きだと思うひとの、ひとり、で」
楊原 あざみ:「…………」速水さんを見ます。
楊原 あざみ:「浮気ですか」
速水 やどり:「浮気ではなく、正々堂々とした勝負ですとも、えぇ」変わらぬ表情で。
速水 やどり:「あり方としてはむしろ誠実かと。……不義理であることに違いはないかもしれませんが」
楊原 あざみ:「意味がわからないんですが、私、頭よくないので…」
天城 康介:「……つまり、だな。今、あざみさんと、やどりは」
天城 康介:「俺を、取り合って……でも仲が悪いわけではなくて」
楊原 あざみ:「…………」
楊原 あざみ:「……信じらんないな」小声。
楊原 あざみ:「あの。ありがとうございます、そういうことなら」速水さんにぺこりと頭を下げて。
楊原 あざみ:見た目の年相応か、それより少し幼く見える動作。
楊原 あざみ:「助けにくいと思います。手助けしてくれてありがとう…ございます」
速水 やどり:「……全くですよ。特に今回は珍しく勝ち逃げできそうな構図でしたけども……」ちらり、と天城君を見て。
速水 やどり:「もっとも悲しませたくない人を悲しませて得る勝利なんて、まっぴらですからね」
天城 康介:ばつの悪そうな、針の筵に座しているような表情では、あるけれど。
天城 康介:─あの観覧車で、二人が何を話していたのか。降りてきた二人の、どこかスッキリしたような顔を思い出す。
天城 康介:きっと、あそこでの出来事を、自分が知ることはないのだろうけれど。
天城 康介:「……ありがとう、やどり」
天城 康介:その言葉だけは、心の底から。
速水 やどり:「……はい。では、話の続きは車の中で。まずは、乗ってください」
楊原 あざみ:「はい」

GM:──────
GM:────
GM:──

天城 康介:車内。ブリーフィング用か、簡易テーブルをぐるりと囲むように改装された後部座席。
天城 康介:その左サイドに、自分とあざみさん。手を伸ばせば触れられる、そんな距離を空けて、左右に並んで座っている。
天城 康介:「……確認、するけれど」
楊原 あざみ:「はい」
天城 康介:「今のあざみさんは、11歳か12歳ごろの記憶だけで。その先の記憶を……食われかけてる」
天城 康介:「……じゃあ、それを取り戻したら。今のあざみさんの、意識は」
楊原 あざみ:「別にそれは、いいんじゃないですか」
楊原 あざみ:「おかしくなってるなら、戻ったほうがいいでしょうし」
速水 やどり:「見立てでは、元に戻る……攻撃を喰らった時点からの接続になるのか、取り戻した瞬間からの接続になるのかは分かりませんが」
速水 やどり:「つまり、この間の事を忘れてしまうか、覚えたまま記憶が統合されるかの違いが問題である、ということですよね?」
天城 康介:「……うん。ほんの数時間だけ、だけど」
天城 康介:「ここにいる、あざみさんは。きみは─」
楊原 あざみ:「え」
楊原 あざみ:「それはいいじゃないですか。別に」
天城 康介:きっとそう応えるだろう、と。思っていた通りの答えに。
楊原 あざみ:こともなげに。むしろ、この会話に入ってから、緊張が少しほぐれたようですらある。
天城 康介:ほっとしたような、けれど辛そうな。泣きそうな顔で。
天城 康介:「……あざみさんってさ。こうと決めたら、結構力づくというか、有無を言わせない感じがあるよな」
天城 康介:あざみさんに、ではなく。対面の少女─速水やどりへと。
速水 やどり:「えぇ。本当に、頑固と言いますか。私の事を色々と言えた立場ではないと思いますね」
天城 康介:「だよな。……うん、だから」
楊原 あざみ:「はあ」ぴんと来ない顔をしている。
天城 康介:「きみもきっと、そうだと思う。……言い出したら聞かない、あざみさん相手だから」
天城 康介:「俺も、言いたいことを言おうと思う」
天城 康介:僅かに躊躇う様子はあったけれど。伸ばせば届く、その距離を。
楊原 あざみ:「は……」
天城 康介:自分から手を伸ばして、埋める。楊原あざみの、自分の知らない時代の彼女の手を握る。
天城 康介:自分にしては珍しく。有無を言わさず、とでも言いたげに、力を込めて。
楊原 あざみ:「……あ、あの? 速水さんも見てますよ?」
速水 やどり:「今更その程度で怒ったりしませんよ」
天城 康介:「……ああ。見て、聞いて欲しい」
天城 康介:小さく頷きを、ひとつ。
天城 康介:「……楊原、あざみさん」
楊原 あざみ:「はい」
楊原 あざみ:身体が硬い。
天城 康介:「俺は、俺たちは。きみに何があったのか、知っている。……きみがUGNに来るまでのことを知っている」
天城 康介:─”こちら"の、生き残ってしまった彼女のこと。"あちら"の、いなくなってしまった、ただの人であった彼女のこと。どちらも。
楊原 あざみ:「そりゃ、そうだろうと思う……思いますけど」
楊原 あざみ:目線は、泳いでいるがそれてはいない。
天城 康介:「きみが、これから……19年、20年で、辛い目に遭うことも知っている。……そのうちいくつかは、一緒に切り抜けられたことも」
天城 康介:「俺と、きみと。……やどりと、沢山の、仲間たちと一緒に」
楊原 あざみ:「…………それで……」
天城 康介:「だから」
天城 康介:それで、と。咎めるような、責めるような。急かすような言葉に重ねて。
天城 康介:「きみがいてくれたことを、とても、嬉しいと思う。……一時の、記憶を吸われている間だけだとしても」
天城 康介:「俺は、きみに会えて、良かった。……うん。上手に言葉には、できないけど」
天城 康介:「俺が好きな人の中には。あざみさんの中には、きみがいるんだな、って」
楊原 あざみ:「……変な人ですね天城さん」
楊原 あざみ:「いつもこんななんですか」
楊原 あざみ:速水さんを見て。
速水 やどり:「えぇ。だから私も貴女も、ほうっておけなくなっちゃったんですよ」薄く微笑んで。
楊原 あざみ:「……ちょっと、わかるような気がする」
天城 康介:「……あのなあ。人を子供みたいに……」
楊原 あざみ:「子供ふたりだもの」
楊原 あざみ:「いいじゃない…ですか。いまだけですよ、いまだけ」
天城 康介:「…………」
楊原 あざみ:「……早くおわらしましょう。まだ間に合うんですよね」
天城 康介:一瞬。いつもの、自分を叱るような物言いが、そこに見えた気がして。
天城 康介:「……うん。まだ、大丈夫なはずだ。なんたって」
天城 康介:「やどりが、あざみさんのために調べて、計算して、弾き出したタイムリミットだ。間違いなんて、あるもんか」

GM:そして決意を新たに──

GM:シーンエンド

GM:購入判定、ロイス操作が可能です。
楊原 あざみ:はい。購入は……今回はなし。(なしにしておきます)
楊原 あざみ:ロイス操作は、天城くんへのロイスをP表に。
天城 康介:そうですね、今回は無しで…!買わない。買わないぞ今回は。
GM:ラジャー了解です。
楊原 あざみ:やどりちゃんへのロイスを生成します。「支部長:速水やどり:○誠意/敵愾心」。
楊原 あざみ:以上です。
GM:天城くんはロイスはいいかな?
天城 康介:ロイスはやどりちゃんに。「■慈愛/脅威」にて。

天城 康介:以上にて!

クライマックスフェイズ

GM:シーンPC:天城康介&楊原あざみ
GM:※決戦です
GM:※侵食率を上昇させてください。
天城 康介:天城 康介の侵蝕率を+5(1d10->5)した(侵蝕率:108->113)
楊原 あざみ:1d10+49
DoubleCross : (1D10+49) → 7[7]+49 → 56


GM:第九支部の優秀なメンバーによってガイディングソードの居場所はすぐに特定され──
GM:その男を、寂れた港湾部の一区画へと追い込むことに成功しました。

笠根健吾:「参ったね、こりゃ。勝手知ったるN市ってことか?」
GM:やれやれと、咥えた煙草から紫煙を吸い込み、一気に吐き出す。
GM:そして男は、あなた方二人を確認し、気楽なていで声をかけてきます。
天城 康介:「……いいよ、大層な口上は。こっちの用事は、ひとつだけだ」
GM:ぽんっぽんっと、剣の峰で自身の肩を叩き──
天城 康介:「返してもらう。……いけるな、あざみさん」
楊原 あざみ:「いけます。ただ、巻き込まれる覚悟はしてくださいね」
笠根健吾:「──『こいつ』はな、身を持って知ったろうが『想い出』ってやつを喰らう剣だ」
GM:じっと、まず剣へと目を──
笠根健吾:「そいつがすっかり──胸やけを起こしちまってやがる」
笠根健吾:「普通のなら、数十人分喰らおうが、喰い足りないこいつが、だ」
GM:そしてじっと、あざみさんへと視線を移し──
笠根健吾:「なあ嬢ちゃん。いや──」
笠根健吾:「嬢ちゃんのガワを被ったおまえさん、どれだけ重苦しい『想い出』ってのを溜め込んでやがったんだ?」
楊原 あざみ:「知りません。そんなの」
笠根健吾:「まあいい、喰らうことはできなくても、こいつで殴りゃぁオーヴァードだろうが──ってやつだ」
天城 康介:「……言ったろ。口上はいい、って」
GM:そして男が獰猛な笑みを浮かべます。
GM:衝動判定。目標値は9
天城 康介:あざみさんと、男の間に。立ちはだかるように、体を滑り込ませて─。
GM:タイミングの成否で暴走は生じますが、2d10の侵蝕率発生は生じません。
天城 康介:4dx+1>=9
DoubleCross : (4R10+1[10]>=9) → 6[3,5,6,6]+1 → 7 → 失敗

楊原 あざみ:素直に、一歩。後ろに下がります。
楊原 あざみ:4dx+1>=9
DoubleCross : (4R10+1[10]>=9) → 6[4,5,5,6]+1 → 7 → 失敗

楊原 あざみ:こっちも暴走。まあ楽でいいですね。
GM:康介くん、侵蝕ボーナス入れてます?
天城 康介:やってやりましょう。
天城 康介:は、入れてこれですね…。
GM:おーらい。では行きましょう。
GM:剣を構え、相対し──

GM:戦闘ラウンドに移行します。
GM:エンゲージ。
GM:PCは1エンゲージに。
GM:その5m先に、ガイディングソードがエンゲージしています。

GM:1ラウンド目
GM:セットアップフェイズ
GM:こちらはありません。
天城 康介:《フルパワーアタック》を使用、侵蝕117へ。
天城 康介:そして行動値0に。
楊原 あざみ:行動値が8で同値か。そちらが宣言ないなら使わずにおきます。
GM:あざみさんもセットアップは無いかな。ではイニシアチブに移行して8のあざみさんとガイディングソード。PC有利の法則であざみさんから!
天城 康介:……あ、そしてすみません。意志判定、技能の+2を入れ忘れていたので成功しております…!
GM:野郎! よかったね!
GM:(では天城くんは暴走じゃなくなりました
GM:改めてあざみさんの手番です。どうぞー
楊原 あざみ:はい。マイナー、《アクティベイト》9HP支払い。メジャーで《サイレンの魔女》《クロックアップ》。
楊原 あざみ:7dx+13
DoubleCross : (7R10+13[10]) → 10[1,5,6,7,8,9,10]+2[2]+13 → 25

楊原 あざみ:達成値25。
GM:ガード! ダメージをどうぞ
楊原 あざみ:3d10+20
DoubleCross : (3D10+20) → 20[6,7,7]+20 → 40

楊原 あざみ:出目は高めで40点の装甲無視。
GM:ガード4点に《ひらめきの盾》を使用して合計-14 26点ダメージ まだ生きています。演出どうぞー
楊原 あざみ:周囲一帯を操作する赤い光。壁材ほかが巻き込まれて劣化、ものによっては剥落を始めます。
楊原 あざみ:「……広げる。それだけ考えて……」
笠根健吾:「ちっ──」舌打ち。その身に纏った防護服が、劣化し剥落していく。
GM:では次のイニシアチブ。8のガイディングソード
GM:マイナーアクション。そちらにエンゲージ。
GM:メジャーアクション
???:≪コンセントレイト:ノイマン≫+≪コントロールソート≫+≪フェイタルヒット≫+≪獅子奮迅≫+≪疾風剣≫
GM:リアクションダイスが-4されます。ターゲットは範囲選択なのでふたりとも。
GM:更に判定に援護の風を使用。ダイス+5
GM:14dx7 リアクションダイス-4個
DoubleCross : (14R10[7]) → 10[3,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,10]+10[3,3,6,10,10]+6[3,6] → 26

GM:……は?
GM:に……にじゅうろく
天城 康介:ワンチャンあるかな…ドッジ…!
天城 康介:7dx+1
DoubleCross : (7R10+1[10]) → 10[5,7,8,9,9,10,10]+5[3,5]+1 → 16

天城 康介:なかった。
楊原 あざみ:暴走中ですので自動命中。
GM:あざみさんは暴走中だからリアクション不可、と。
GM:何もなければダメージいくぜー
GM:7d10+4 なさそうなので殴る。装甲有効。
DoubleCross : (7D10+4) → 30[1,4,6,1,3,5,10]+4 → 34

GM:34点、装甲有効。よ、弱いぞこいつ(汗)
楊原 あざみ:倒れます。リザレクト。
楊原 あざみ:1d10+62
DoubleCross : (1D10+62) → 7[7]+62 → 69

天城 康介:防具無し、直撃!死ぬので"ガイディングソード"へのロイスをタイタス化、昇華して復活。
天城 康介:HP14へ。
楊原 あざみ:「大丈夫……これくらいなら……っ」
GM:切れ味の鈍った剣。が、強引に横薙ぎに二人を薙ぎ払う!
笠根健吾:「参ったね、こいつぁどうも……」
楊原 あざみ:切り払われる、が、リザレクトの限界を超えていない。それで耐えられるのは……
楊原 あざみ:キャリア一年以内の人間と考えると、すこし特異ではあるが。当然の範疇でもある。
GM:予想より早く立ち直った二人に苦々しい笑みを浮かべて──
天城 康介:「……ッ、あざみさん、悪い……もうちょっとだけ、耐えてくれ!」
GM:イニシアチブ0 康介くんの手番!
天城 康介:レネゲイドの、恣意的な異常励起。緊急手段として教えられるそれを、躊躇なく行使して。
天城 康介:何もかもが崩れてゆく、赤い世界の中。叫び、立ち上がって─。
天城 康介:は、参ります。マイナーで《完全獣化/一角鬼》。
天城 康介:メジャーで《C:キュマイラ/獣の力》、"ガイディングソード"に白兵攻撃。
GM:うす、妨害などはありませぬ。
天城 康介:この判定に特異点を使用。加えて、「楊原あざみの19年間」に「■尽力/悔悟」でロイスを取得。タイタス化、Cr?1で使用。
天城 康介:11dx6+4+20
DoubleCross : (11R10+4+20[6]) → 10[1,2,2,2,4,6,7,8,9,9,9]+10[1,1,2,3,10,10]+10[6,8]+5[3,5]+24 → 59

GM:ごっふぁ……
天城 康介:あまり回らなかった!達成値59で。
GM:1dx ワンちゃんドッジ!
DoubleCross : (1R10[10]) → 8[8] → 8

GM:むり!
GM:ダメージどうぞ!
天城 康介:6d10+25
DoubleCross : (6D10+25) → 43[7,9,7,7,3,10]+25 → 68

天城 康介:出目は走った。装甲有効、68点!
GM:ひらめきの盾で-10 で-58……
GM:戦闘不能! 蘇生もなし! トドメ演出どうぞ!
天城 康介:「─返してもらう。それは─」
天城 康介:彼女が宣言した通り。自分が覚悟した通り。加速する世界に巻き込まれて崩れてゆく肉体が。
天城 康介:逆回しの映像のように、異形に─歪んだ、黒い騎士甲冑めいた姿に変わってゆく。
天城 康介:その、半ば右腕と融合した、鋭利な剣槍を。
楊原 あざみ:……人間離れした、ヒーロー番組みたいな。数回だけ見たことがある。そんな後ろ姿。
楊原 あざみ:だけど、どうしてだろう。その姿が。むかし、なんども見たもののように、思えて。
天城 康介:「─それは。彼女のものだ」
天城 康介:─自分のものではない。たとえ、その半分を共に背負いたいと思っていても。
天城 康介:やはりそれは、彼女が。楊原あざみが、歩いてきた19年なのだから。─そう、祈るように。
天城 康介:剣を、その持ち手ごと。一息で、貫いた。
笠根健吾:「ちっ──」
GM:少年の意志と気迫に、諦めたような笑みを浮かべ──
GM:剣と胸を貫かれたガイディングソード、笠根健吾は力尽きました。

バックトラック


GM:ビギンズナイト効果で、天城くんの侵蝕率は-50され80となります。
天城 康介:は、帰還です!
楊原 あざみ:倍振り3点で自動帰還です
GM:ふたりとも帰還圏内。そして経験値は5で固定。バックトラック終了!

エンディングフェイズ

GM:シーンPC:楊原あざみ&天城康介
GM:※エンディングとなります

GM:そしてガイディングソードは力尽き
GM:辺りには静寂が戻りました。
楊原 あざみ: 
楊原 あざみ:小さく息をついて。
楊原 あざみ:天城くんの背後に歩み寄って、まだ装甲で半ば覆われたままの背中に触れます。
楊原 あざみ:「大丈夫ですか。天城さん」
天城 康介:『─ああ、大丈夫。巻き込まれるのには慣れてるし─』
楊原 あざみ:「……楊原あざみがやったことだから?」
天城 康介:『……努力、してくれたろ。当てないように、巻き込まないように』
天城 康介:装甲が、少しずつ崩れてゆく。口元のそれがなくなって、くぐもった声は元に戻って。
楊原 あざみ:「そう見えたなら……よかった」
楊原 あざみ:ぼろぼろとくずれる、硬い鎧に指先をうずめて。生身の背中に手がふれる。
楊原 あざみ:「……ちょっと。振り向かないで。いいですか?」
天城 康介:「……うん」
楊原 あざみ:「ありがとう」
楊原 あざみ:「……やっぱりちょっとだけ……似てるなあ……」
楊原 あざみ:少しだけ沈黙があって。
楊原 あざみ:「…………」
楊原 あざみ:「……天城くん?」
天城 康介:「…………」
天城 康介:「……ああ」
楊原 あざみ:「ああ。いえ、康介……くん」
天城 康介:その、いつも通りの呼び名に。ゆっくりと振り向く。
楊原 あざみ:「状況は、まあ、察しはつきますが……何があったんですか。これは」
天城 康介:「何って……うん、まあ。いつもと同じ、やどりを巻き込んでの大騒ぎというか……」
天城 康介:「……詳しいことは、これからちゃんと話すよ。……ああ、ちょっと違うか」
楊原 あざみ:「違う?」
天城 康介:「……聞いてくれるかな。俺が、何を聞いて、何を見て、何を話したか。……あざみさんには、全部、知っていてほしい」
楊原 あざみ:「…………」
天城 康介:─出て行ったパパに、少しだけ似ている。そう言ってくれた人には、もう、何も伝えられないけれど。
楊原 あざみ:生身の背中に触れた手指の
楊原 あざみ:爪を浅く突き立てる。
天城 康介:「ッ、ぁ…」
楊原 あざみ:「言われるまでもありません。年下が生意気言わないの」
楊原 あざみ:「……ひとまず、帰りましょうか。康介くん」
楊原 あざみ:「それだけは、いつも一緒でしょう」
天城 康介:「……うん。いつもと同じように」
天城 康介:「一緒に帰ろう、あざみさん」
天城 康介:爪痕の残る手で、小さな手をそっと握る。
楊原 あざみ:華奢な指で握り返します。
天城 康介:…一瞬。視線を、飾るもののなくなった首元に送って。
天城 康介:「……ああ、それと」
天城 康介:「─お帰り、あざみさん」
天城 康介:ポケットの中。赤い石のついた、千切れたチョーカーを。さて、どう伝えて、もう一度贈ろうかと。
天城 康介:そんなことを、考えながら。

GM:今宵の一夜二人転
GM:──天城康介と楊原あざみの場合
GM:これにて終了となります。お疲れ様でしたー
楊原 あざみ:お疲れさまでしたー!
天城 康介:お疲れ様でした、ありがとうございましたー!
楊原 あざみ:いや、お声がけありがとうございました。お陰でなかなかやれないものもやれて。
天城 康介:こちらこそ、応じていただきありがとうございました。
GM:こちらこそよいものを見せてもらいました。ありがたやありがたや( ̄人 ̄)